新生活運動とは?簡素化する葬儀
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針供養って?ロボット供養、靴供養など他にもあるいろんな供養をご紹介|樹木葬辞典
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針供養という行事をご存じでしょうか。日本には、古くから壊れたものを供養する行事がたくさんあります。針供養の他にも、靴や橋、刃物、人形、ロボットやタンスまで、さまざまなものが供養されてきました。さまざまなものを供養する行事についてご紹介します。
まずは、針供養についてご紹介しましょう。針供養とは、多くの寺社で2月8日に行われる年中行事の一つです。なぜ2月8日かといえば、その日は「事はじめの日」とされ、家庭の仕事や農作業を休み、翌日から忙しい一年の作業が始まるとされていたためです。とくに針仕事を休む2月8日には、主婦が針供養をするものとされていました。曲がった針や折れた針を集め、寺社に持ち寄って供養をするのです。持ち寄った針は、豆腐やこんにゃくなど柔らかいものに指すことで供養とし、針供養を行えば、その年一年の針仕事が上達するという言い伝えがあります。針供養会を行う寺社として有名な場所には、浅草寺(東京都)、淡島神社(福岡県)などがあります。
針供養に代表されるように、日本人は昔からさまざまなものを供養してきました。愛着をもって使用してきた日用品はとくに、そのまま捨ててしまうのではなく供養をする文化が見られます。仏教伝来の行事というよりは、八百万の神を認める昔ながらの神道の考え方が、日本人に根づいていることの表れといえるでしょう。使い込まれ、愛されてきたものには、神が宿るのです。
なかなか捨てられないものの代表格として、ぬいぐるみや人形がありますよね。飾る習慣のなくなってしまったひな人形を、持て余している人も多いのではないでしょうか。人形の形をしたものは、種類や素材に限らず、人形供養をしてくれるお寺へ持ち込むことができます。お寺では、供養祭の日などにまとめてお経を唱えてから、お焚き上げを行ってくれます。持ち込みの他、郵送を受け付けてくれる寺院もあります。
現代では、ロボットも供養されています。例えばソニーで開発されたAIBOは、現在は修理サポートを終了してしまったため、壊れたらもう修理ができず、処分するしかありません。しかし、ペット同様にAIBOを可愛がってきたオーナーにとっては、壊れたおもちゃのようにあっさり処分をすることは到底できません。そこで、AIBOの修理を行っている会社「ア・ファン」が、持ち込まれた修理不可能なAIBOの合同葬儀を行い、話題となりました。「物を大切にし、万物に魂が宿るとする日本ならではの文化」と、海外メディアでも取り上げられています。これからこのようなケースが増えてくるのかもしれません。
日常的に使っているものといえば、毎日3食必ず使う箸があります。8月4日、箸の日に、古い箸をお焚き上げする箸供養を行う寺院があります。折れた箸、塗装が剥げた箸など、むやみに捨てずに寺院に持ち込んでみてはいかがでしょうか。
掃き古した靴を供養してくれる寺社があります。毎年2回、靴市と同時に行われる浅草玉姫稲荷神社の靴供養が有名です。愛着を持って履いていた靴ほど、ボロボロになっても捨てられないですよね。靴供養をしてくれるお寺が近くにないか、調べてみましょう。
包丁やハサミなど、使えなくなった刃物を供養するお祭りが、毎年11月8日(イイハの日)に関市で行われています。室町時代から名刀を生み出す鍛冶を輩出した土地ならではのお祭りです。刃のこぼれた包丁や切れなくなったハサミを、「ごみ分別が面倒だから」とため込んでいる人はいませんか。刃物供養に持ち込めば、部屋も心もスッキリしますよ。
10月1日「めがねの日」の頃に、各地でめがね供養祭があります。大規模なところでは、東京眼鏡販売店協同組合の「めがね供養会」、日本一のめがね製造地である福井県鯖江市の「めがね感謝祭」が知られています。
亡くなった親の家の片づけは、とても大変です。最近では、故人が使っていた家具や思い出の品などを、お経をあげたうえでお焚き上げしてくれるお寺が注目されています。遺品整理業者に相談すれば、提携している寺院に遺品を持ち込んでくれる場合が多いでしょう。
以上、さまざまなものの供養についてお伝えしました。捨てるに忍びないと思っていた品々の手放し方がわかり、安心していただけたなら幸いです。供養祭に持ち込むぶんには無料回収となることが多いでしょうが、個別に持ち込んだり、大物を持ち込んだりするときは、お布施を忘れないようにしましょう。多額でなくとも構いませんが、愛着のあるものを丁寧に弔ってくれたことへの感謝の念を、お布施で表しましょう。
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