樹木葬墓地は生前購入した方がお得?お墓と相続税について
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墓不足は本当?墓余りとも|樹木葬辞典
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高齢化社会を迎えた現代では、「お墓が不足している」とよくいわれます。しかし、その一方で、お墓が余り、経営に困る寺院が出はじめているといううわさも耳にします。墓不足と墓余り、一体どちらが本当なのでしょうか。墓不足の実際を探ります。
墓不足とされる理由は、2つあります。1つめは、高度成長期に地方から都市部に出てきた「一代目」が高齢を迎えつつあり、新たな墓がたくさん必要だということです。2つめは、人口のボリュームゾーンである団塊の世代が高齢期を迎え、お墓の争奪戦になっているということです。こう言われてしまうと、何だか納得しますね。焦ってお墓を買おうとするのも、無理はないと感じてしまいます。
墓不足が叫ばれるとき、良く紹介されるデータがあります。それは、都市部の公営霊園における応募状況です。公営霊園とは、都道府県や市区町村など各自治体が管理する霊園であり、原則的に故人や喪主が自治体の構成員でなければなりません。限られた人しか応募できないにもかかわらず、とくに都立の霊園は、毎年かなりの倍率にのぼります。例えば、平成28年度の都立霊園の公募倍率は通常のお墓で6.1倍、合葬墓で3.1倍、樹木葬用の墓地に至っては、10.0倍という結果となりました。隣の神奈川県の横浜市、川崎市、相模原市といった人口の多い都市でも、市営霊園の墓地区画は不足気味です。墓不足という認識は、主にこのことから来ているのかもしれません。
都市部であっても、お墓が余っている霊園はあります。それは、寺院が直接経営する寺院墓地や、石材業者などが寺院から管理運営を一任されている民営霊園です。余ってしまう理由は2つです。1つめは、宗教に縛りがあること。とくに寺院墓地は、経営母体である寺院の檀家とならなければならないところも少なくありません。2つめは高価であること。都市部の霊園は、公営霊園と比べると、どうしてもかなり高くなってしまいます。いずれかの問題を抱える霊園は、都市部であってもお墓を余らせてしまう傾向があるのです。
上記の2つの理由に当てはまらない霊園は、人気があります。つまり、宗教フリーで、都市部にもかかわらず比較的安価な霊園です。そんな霊園の区画はいっぱいになってしまいがちですが、人気霊園の中にも、余っている区画はあります。価格が安くても、陽当たりが悪かったり、入口からかなり遠かったりすると、敬遠されてしまうためです。大事な人のための、もしくは自分自身のためのお墓ですから、「安かろう悪かろう」ではダメだと感じる人が多いのでしょう。
人気の公営霊園ですが、地方となると事情が違います。地方の公営霊園には、空きが多いのが現状です。「田舎は人口が少ないから」と思われるかもしれません。しかし、人口の多い地方都市ですら、公営霊園の応募者が少ない状況に悩まされているのです。例えば、政令指定都市の一つである名古屋市には、みどりが丘公園墓地という公営墓地があります。この緑が丘公園墓地における平成28年度の応募倍率は、わずか0.40倍。もちろん、全ての応募者が当選しています。これに問題意識を持った議員からは、みどりが丘公園墓地にある通常の墓地と芝生墓地に加え、最近ブームとなっている樹木葬墓地を取り入れてはどうかと、議会に提案を行っています。抽選手続き等のお手伝いをしている石材業者のブログによれば、同じく名古屋市営の八事霊園においても、募集地に対して応募者が少ないようです。東京都を除く市区町村人口第3位の名古屋市でさえこのような状況なのですから、他の自治体においては、推して知るべしですね。
参考文献:日本共産党名古屋市議団 市政ニュース
参考文献:鶴田石材店ブログ
地方のお墓は、公営霊園だけでなく、寺院墓地にも空きがかなりあると推測されます。その理由は3つです。1つめは、地方の寺院で檀家離れが進んでいることです。お墓を継ぐべき世代が都市部に流出し、「このままでは田舎の墓地を守れない」と、実家のお墓をたたむ動きがあります。お墓をたためば、自動的にその区画は空いた墓地となりますが、このお墓がなかなか埋まりません。なぜかといえば、地方でお墓が余る2つめの理由として、人々の宗教離れがあるためです。新しくお墓を求めるなら、何かと縛りの多いイメージのある寺院墓地よりも、宗教フリーの霊園がよいとする人が多くみられるようになってきました。さらに、実際には「余っている」とはいえないかもしれませんが、地方の墓余りの第3の理由として、無縁墓の増加があります。誰も管理をしないお墓が増えていて、寺院側は持ち主に連絡をしようにも、代替わりで連絡先が分かりません。もしも持ち主が適切に判断し、お墓を更地にするなどすれば、新しい墓地区画として使用者を募集できるはず。それができず、地方の寺院は頭を悩ませています。
超高齢化社会の次には、多死社会が訪れます。「つまり、お墓が足りなくなるということだ」と購入を急ぐ気持ちになるかもしれません。しかし、焦るあまりに希望とは違う物件を掴んでしまわないよう、自分の住む地域では本当にお墓が余っているのかを、まずは調べてみましょう。敬遠されがちな寺院墓地でも、檀家にならなくても受け入れてくれるところは意外とあるはずです。
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