樹木葬墓地で里山再生!樹木葬が環境保全に果たす役割
樹木葬は、管理の必要がなく後継者がいなくてもよい埋葬形態として注目されています。しかし、樹木葬のメリットは管理の負担減だけではありません。樹木を墓標に代わりにするという性質上、環境保全にも役立つのです。特にお墓の管理に困っていない人でも、樹木葬に切り替える価値はあるといえます。ここでは、樹木葬が環境保全に果たす役割について解説します。
樹木葬のデメリットについて|樹木葬辞典
樹木葬辞典 > 樹木葬の豆知識 > 樹木葬とは > 樹木葬のデメリットについて
近年新しい遺骨の供養の方法として注目を浴びているのが「樹木葬」です。墓石の建立をしないということで、費用面でも環境面でも負担が少ないというメリットがありますが、反面慣れない方法ということで心情的に戸惑いを覚えたり、トラブルが起きたりすることもあるようです。ここではあまり触れられていない樹木葬のデメリットについて紹介します。
近年人気を集めている樹木葬。注目を浴びている理由は、樹木葬のメリットとして費用面で墓石の建立ほど費用がかからないという点や、環境面で自然に対しての負担が少ないという点があげられるでしょう。環境面で自然に対する負担が少ないというのは、お墓を建立するには、お墓となる土地に基礎工事(土を均して鉄筋コンクリートで地盤を固める)が施されますし、石を切り出すには採石場となる山の環境破壊は避けて通れないことがらです。さらに、これらの工事や採石をともなう墓石の建立という作業は、当然それだけの設備と人材が必要となり、費用は否応にも高騰せざるを得ません。樹木葬であれば、里山タイプであれ、公園タイプであれ、地中に埋葬したその上に苗木を植えたりするだけなので、大掛かりな石材の産出、加工、据付などは伴いません。費用面や環境面での負担の軽減は樹木葬の大きなメリットだと言えるでしょう。しかし、樹木葬のメリットだけを注目してしまうと、購入したあとになって後悔してしまうこともあるかもしれません。ここでは、そんな樹木葬のデメリットについてもきちんと考えていきたいと思います。
樹木葬とお墓の決定的な違いは、墓標を樹木にするか石塔にするかです。しかし、それにとどまらず、樹木葬を選ばれる多くの方は、ゆくゆくは永代供養にしようと考えられていることがあげられます。実はこれも、樹木葬とお墓の大きな違いと言ってもよいでしょう。「跡取りがいない」「お墓を建てても墓守をする人がいない」このような方々が樹木葬を選ばれるのであって、「跡取りがいるのに樹木葬をしよう」という方は比較的少ないようです。
墓標が樹木と石塔だけで、祀り手の意識は変わるのです。逆を言えば、墓石の堅牢さ、重厚さは、ご先祖様とわたしたち子孫の縦関係を象徴するのに最もふさわしいと言えるのかもしれません。
たしかにお墓は費用が掛かるかもしれませんし、樹木葬は安く上がるかもしれません。しかし、樹木の墓標にお参りに行ってもお参りをした気になれない、という声が多くあるのも樹木葬のデメリットととして受け止めるべきことでしょう。樹木に手を合わせたところで、そこに故人様の存在を確認しづらいのですね。お参りした気になれないというのは、親や祖父母といった先祖のつながりを感じにくいということにもつながって来ます。こうした生命の連続性や壮大さを感じにくい世の中は、現代人の死生観の希薄化にもつながっているようにも思われます。これはなにも、樹木葬だけの問題ではありません。お寺への永代供養や散骨なども含めた先祖供養の簡略化、ないしは代行化という風潮が招いているように思われます。先祖(自分の両親や祖父母の)供養を主体的に取り組まないということが、結果として、この世に生きることの虚無感へとつながりかねないでしょう。
里山タイプの樹木葬にはさまざまな木々や植物が自生しています。自然を共にある一方、これも樹木葬のデメリットとなってしまうのです。なぜなら、樹木葬として囲われた場所は、管理人がお参りにきて手入れしなければならないのですが、そもそも永代供養を前提としたお墓であるために、お参りが滞りがちになってしまえば、雑木林のように一気に荒れてしまうでしょう。これを「自然の状態」と考える方であるならば何も問題はないのですが、荒れ果てた雑木林を亡くなった方の眠る場所と捉えられるかどうかは疑問が生じます。このように考えてみますと、実はお墓の方が管理しやすいかもしれない、という側面もあるでしょう。
お墓の手入れで一番大変のは「草抜き」だとよく言われます。石塔は布などで拭けばよいのですが、草抜きとなると、腰をかがめて、一本一本を丁寧に抜いていかないとまた新たな草が生えてきます。草抜きという観点だけで見てみると、実は樹木葬の方がはるかに大変で、デメリットだと言えるでしょう。墓標としての苗木以外のお手入れはなかなか大変な作業です。
ひとことに「樹木葬」と言っても、さまざまなタイプがあります。しかしこれも、樹木葬のデメリットだといえます。里山全体を墓地とした「里山タイプ」は、自然の山林の中で遺骨を埋葬することができるので、大自然に還るという意味では魅力的な葬法かもしれませんが、お参りまでの距離や労力がかかってしまうこと、そもそもが山の中への埋葬なので、墓地部分の手入れが大変だという面があります。霊苑の中の一角を樹木葬地帯とした「公園タイプ」は、立地条件など、お参りはしやすいかもしれませんが、大自然に還るというよりは、市街地の中の墓地で礼拝の対象である石塔を樹木に変えただけのものにすぎず、「里山タイプ」のようなイメージをお考えの方には物足りないかもしれません。また、樹木葬にも「樹木墓地」と「樹林墓地」との区別がなされており、樹木墓地は個別の埋葬、樹林墓地は他の方の遺骨と合葬となるようです。
いかがでしょうか。ひとことに「樹木葬」と言ってもさまざまです。
現代社会の中で樹木葬の意義は必ずやあるのでしょうが、新しい葬法であるために、戸惑いを感じずにはいられない面も多々あることでしょう。事前に樹木葬のメリット、デメリット、現実的な問題点をきちんと把握したうえでじっくりと検討しましょう。
当サイトではおすすめの樹木葬ランキングや自然葬や永代供養墓についても解説しています。是非ご参照ください。>>樹木葬辞典|樹木葬・自然葬・永代供養墓を解説
樹木葬は、管理の必要がなく後継者がいなくてもよい埋葬形態として注目されています。しかし、樹木葬のメリットは管理の負担減だけではありません。樹木を墓標に代わりにするという性質上、環境保全にも役立つのです。特にお墓の管理に困っていない人でも、樹木葬に切り替える価値はあるといえます。ここでは、樹木葬が環境保全に果たす役割について解説します。
樹木葬の中でも特に里山型の樹木葬は、様々な点で通常のお墓と勝手が変わります。ここでは、樹木葬でのお墓参りの方法や、通常のお墓とは違い気をつけなければいけない点、注意する点を紹介していきます。
日本で樹木葬が始まったのは岩手県一関市で1999年に里山を墓地とし、土に直接遺骨を埋葬を行ったことがきっかけで広まりました。そして実は、それとほぼ時期を同じくして世界中でも樹木葬が広がり始めたといわれているのです。樹木葬の広がりは自然発生的で、一つの国から伝播したわけではないと考えられています。ここでは、世界の樹木葬事情について触れていきます。
20世紀には全く顧みられなかった「樹木葬」、なぜ21世紀になって注目を集めるようになってきたのでしょうか。ここでは、その理由を探っていきます。
樹木葬は近年話題のお墓のかたちであり、特に樹木葬は一代限りの永代供養であることが多い為、生前に購入される人が目立っています。ご本人や子孫たちのライフステージにもよりますが、65歳位までにはお墓を準備してもよいかもしれません。
第1位
第2位
第3位
第4位
第5位