仏壇はいらない?自分なりの供養の形を探そう
仏壇を購入するべきか、迷っている人も多いのではないでしょうか。現代の住宅環境や昨今の仏教への関心の薄れをみると、仏壇はいらないのでは?と考える人も少なくないようです。ここでは仏壇を購入しようか迷っている人に向けて、仏壇の必要性や購入の判断基準について紹介します。
祭祀承継者とは?お墓を引き継ぐ人がいない場合の対処法|樹木葬辞典
樹木葬辞典 > 樹木葬の豆知識 > マナー・慣習 > 祭祀承継者とは?お墓を引き継ぐ人がいない場合の対処法
かつてお墓は代々にわたり、引き継いでいくものでした。ひと昔前までは、生まれた土地からすべての子が、引っ越すことはめったありませんでしたし、引き継ぐことが当然であると思われていたのです。そんなお墓や仏壇を引き継ぐ人のことを祭祀承継者と言います。しかし、近年では祭祀承継者になりたがらない人が少なくありません。一体どのような理由があるのか、背景について紹介します。
お墓、仏壇などの先祖を祭る財産は「祭祀財産(さいしざいさん)」と言い、相続税の掛からない遺産のひとつです。お墓や仏壇は分割する訳には行かないので、一人だけに引き継がれ、その引き継がれる人が「祭祀承継者」となります。
祭祀承継者がお墓のある土地の近くに住んでいるのであればあまり大きな問題にはなりませんが、昨近では遠方に住んでいる人も多く、海外にお住まいであることも珍しいことではなくなりました。その場合、墓地の管理が容易ではありません。お墓に行くための時間も費用も掛かります。古くからの習慣に従えば、お墓参りはお彼岸とお盆、命日など年に何回かはするものですが、このような状況では何回もお参りするのは難しいことです。金銭的な負担については費用を兄弟で分担することもできますので、話し合いで分担を決めることが大切です。
祭祀承継者については民法897条によって次のように決められています。
今までの慣習では一般に、長男が承継するものと思われていました。しかしながら、家長制度がなくなって久しい現在では、仕事が忙しい、住まいが遠方であるなどの理由で、長男が承継を嫌がることも多くなりました。
長男が祭祀承継者になることを嫌がった場合は、親族で話し合いをします。親族がいずれも承継者となるのを拒否したのであれば、家庭裁判所で決めることになります。家庭裁判所では、承継候補となる人と故人の関係や、お墓と住まいの距離、管理能力や、故人に対する気持ちなどを総合的に判断して決めると言われますが、一番考慮するのは祭祀承継者候補となる人の、故人への気持ちのようです。例えば、別居している長男と、故人と同居している長女がいた場合、慣習に従えば長男になりますが、故人との生前のつながりで言えば、たとえ結婚して姓が変わっていても同居している長女を祭祀承継者とするようです。
生涯独身であった人、あるいは結婚しても子供のいない夫婦は大変多いものです。昔であれば、養子縁組をして家やお墓を承継していましたが、今では家やお墓を継ぐという考え方自体が希薄になっています。祭祀財産を親族以外が引き継ぐことも考えられます。しかし、お墓を承継するのは、多くの墓地で使用者の親族に限るという決まりがあることが多いものです。したがって、親族以外が承継者になることは事実上困難です。このような場合は、承継者がいないということになります。
承継者がいなければ、管理ができませんのでお墓は荒れるにまかされます。お寺や霊園側としてはこのままにして置く訳にも行きませんので、お寺、霊園側が一定の手続きをした上で、墓石を撤去し、お墓は更地に戻されます。
上記の項目を満たしてから、墓地に立札をしたり、官報に掲載するなどして一年連絡がなければ、遺骨は無縁仏として扱われ、寺院や霊園にある合祀墓に埋葬されます。この手順は墓地、埋葬等に関する法律によって定められています。大切な先祖が眠っているお墓がこのようになってしまうのはとても寂しいことです。自分の代でそのようなことにはしたくないと誰でも思うことでしょう。
では、次に引き継ぐ人のいない場合はどのようにすべきでしょうか。また、引き継ぐべき人がいる場合であっても、祭祀承継者の仕事は、負担が大きいため、そのような煩わしいことを子にさせたくないと考える親もいます。
そこで考えられるのが永代供養墓への改葬です。今までのお墓は代々引き継ぐことを前提としていますが、永代供養墓は引き継ぐことを前提にしていません。永代供養墓へ改葬(お墓の移設)をすることで、多くの場合お墓の管理が不要もしくは楽になり、そのその後の承継者選びも必要なくなります。もし、今まで代々付き合ってきたお寺との繋がりだけは保ちたいという場合は、お墓が無くても檀家を続けたり、法要などの場合にお世話になったりと関係を続けることは可能でしょう。
永代供養墓とは、『民族小辞典・死と葬送』(2005年新谷尚紀・関沢まゆみ編,吉川弘文館)によれば合葬式共同墓であるとされています。しかし、近年合葬式(他人の遺骨と合同に埋葬される)のお墓にとどまらず、お墓納骨堂や樹木葬など個別に埋葬されるものの「墓石不要」「承継者不要」「後々合祀される」であるお墓を総称して永代供養墓と言うが多くなっています。
永代供養墓は一度費用一式を払えば、あとはお布施や寄付などは一切必要ありません。ただし、年間の管理費として管理者がいる場合には管理料5,000円~2万円程度を支払うケースもあります。その他の特徴は以下の通りです。
場合によってはあてはまらないところもありますが、従来のお墓との違いは上記となるでしょう。
樹木葬は墓石の変わりに樹木を使用する葬送方法で、近年自然志向のニーズにマッチしていることから非常に注目されています。生前に樹木葬を選んだ人の中には、好きな樹木を指定される人もいるようです。樹木葬墓地は、公園に来たようでお参りするのが楽しい、気持ちがいいという声も多く聞かれます。その形態としては、一つの大きな樹木(シンボルツリー)の周りに埋葬される場合もあれば、一人ひとり区画が分けられていて埋葬時に植樹するケースもあります。日本で樹木葬を最初に実施したとされる岩手県祥雲寺の樹木葬は、里山の自生した樹木に囲まれた山奥に埋葬されました。また、都市型の樹木葬墓地であると樹木を使用せず、園庭のような所に墓石を使用せずに埋葬することを樹木葬と称することもあります。
納骨堂形式の永代供養墓は、モニュメントのような納骨堂の中に遺骨を安置する形もあれば、建物の中にある仏壇のような安置場所に、ご遺骨をお納めする形もあります。建物の中にある納骨堂であれば、雨の日のお参りも苦になりません。屋外の納骨堂の場合は合葬形式の場合が多くこちらが本来の永代供養墓の形式と言えるでしょう。最近はビル型の屋内納骨堂が毎年建設され、従来の遺骨の安置所、お墓を作れない人のための合葬墓というイメージとうって変わって、最新式の機械を使った豪華な納骨堂が人気です。
どちらの形態も従来の墓石型のお墓と一線を画し、承継者が少なくなった現代社会の流れに合わせたお墓の形と言えるでしょう。新しいお墓の形なので親戚や周りの人から「先祖を大事にしていない」「故人が浮かばれない」などの批判を受けることもあるでしょう。しかし、もし従来のお墓のままだとお墓を維持できず無縁墓になってしまう、お墓参りがなかなかできず荒れ果てさせてしまうという状況なのであれば、気軽にお墓参りができ、お寺が永代供養してくれる永代供養墓の方が先祖・故人の供養に繋がると思いませんか。通常のお墓は遺族がお参りしなければ、掃除もされませんし、お花もありません。しかし、樹木葬であれば、担当者が必要に応じて樹木を剪定していつも綺麗にしてくれますし、納骨堂であれば、毎日のようにお花が絶えることがありません。お彼岸やお盆、年忌ごとの合同供養もしてくれます。永代供養墓にはそういったメリットがあるのです。
祭祀承継者になるとこのように、何かと煩わしいことが多いのは事実です。祭祀承継者には様々な義務があります。しかし、墓地をどうしていくか、これを決めるのは祭祀承継者です。祭祀承継者は、管理が楽で、先々安心できる永代供養墓もぜひ視野に入れておきたいものです。
▽当サイトではおすすめの樹木葬ランキングや自然葬や永代供養墓についても解説しています。是非ご参照ください。>>樹木葬辞典|樹木葬の総合情報サイト
仏壇を購入するべきか、迷っている人も多いのではないでしょうか。現代の住宅環境や昨今の仏教への関心の薄れをみると、仏壇はいらないのでは?と考える人も少なくないようです。ここでは仏壇を購入しようか迷っている人に向けて、仏壇の必要性や購入の判断基準について紹介します。
仏式で葬儀をすると、戒名をもらうのは当たり前のこととされています。しかし、最近では死後の名前など必要ない、「戒名はいらない」と言う人も増えてきているようです。その主な原因は、高すぎるお布施にあるとされます。戒名は本当にいらないのか、「戒名」のそもそもの意味から考えてみましょう。
クリスマスプレゼントをねだったときに、「うちは仏教徒だから、クリスマスは祝いません!」と、冗談ながらに親から言われた記憶がある人はいませんか。また、「どうしてうちはキリスト教じゃないのに、クリスマスをお祝いするの?」と子どもに素朴な疑問を投げかけられたことのある人もいるのでは。そもそもクリスマスとは何かを解説し、仏教徒でもクリスマスを祝っていいのかについて考えます。
初彼岸とは、故人が亡くなってから初めて迎えるお彼岸のことを指します。お盆では初めて迎える際「新盆」といい、僧侶を呼んで法要を行ったり、特別な供え物を用意したりしますが、初彼岸ではどのような準備が必要なのでしょうか。ここでは初彼岸について詳しく紹介します。
戒名とは、仏教において亡くなった方が極楽浄土に行くことができるように付けられる名前です。その戒名は、宗派によって呼び名が違ったり、構成や文字数が違っていたりと様々です。また性別や年齢によっても付け方が違います。現在はお墓同様に戒名も生前に準備をする方が増えてきていますので、意味を知っておき納得のいく戒名をつけてもらいましょう。
第1位
第2位
第3位
第4位
第5位