エンディングムービーとは?お葬式で流せる感動のビデオレター
最近のお葬式は、僧侶にお経を読んでもらうだけにとどまりません。故人が好きだった音楽の生演奏をしたり、故人の人生を写真のスライドで流したりなど、工夫を凝らした演出がなされるようになってきました。なかでも新しいサービスが、エンディングムービーです。ここでは、葬儀におけるエンディングムービーとは何かを解説します。
この記事にたどり着いた人のなかには、結婚式のエンディングムービーをどう作ろうか悩んでいる人もいるかもしれません。披露宴の際、とくにお客さまを送り出す最後の演出として流れる映像も「エンディングムービー」と呼ばれます。しかし、この記事では、葬儀の際に使うエンディングムービーを解説しています。迷い込まれた方は、幸せな気持ちのときにお葬式の記事が出てきてさぞ驚かれたことでしょう。検索画面へ戻り、改めて自分の求める記事を探してください。
エンディングムービーとは生前に残しておくビデオレターのようなもの
さて、葬儀のときに使われるエンディングムービーについて解説を続けます。エンディングムービーとは、生前のうちに家族へのメッセージ映像などを撮影してDVDに記録するものです。それを葬儀のときに流して演出の材料としたり、遺された家族が折に触れて観ることで癒しとしたり、利用方法はさまざま。現在、葬儀演出の手法として多くみられるのは、死後に遺族が提供した写真を編集し、スライドショーとしてスクリーンに流すものです。一方でエンディングムービーは、故人となるその人が生きているうちに、自分の人生や家族へのメッセージを残しておくものです。死後に流すためのビデオレターといえるでしょう。
エンディングムービーの目的と内容、料金はさまざま
エンディングムービーの目的はさまざまです。葬儀のときに使うことが主な目的なら、自分の人生を複数の写真スライドで表した後、参列者に示す感謝のメッセージを本人映像で撮影します。あくまで家族だけに観てもらうことが目的なら、死後、家族に伝えたいこと、「こうあってほしい」といった希望など、プライベートな内容を入れ込めます。このように、目的が違えば内容が違ってきます。他に、映像に合わせてプロのナレーションを流す、少し長めのドキュメンタリー映像を作るなど、「こんなものを作りたい」というイメージによって料金も違ってきます。また、業者によっては、必ずしも希望のムービーを作れるとは限りません。
葬儀用のエンディングムービーは葬儀社に相談
エンディングムービーを作成してくれる会社はまだまだ少ないですが、あくまで葬儀のときに流すエンディングムービーをと考えているなら、葬儀社に相談してみるのが近道です。エンディングムービーの内容のみならず、葬儀のどのタイミングで何分くらい流すかといった、葬儀全体のスケジュールについても合わせて相談できるためです。ぜひ、ムービーを含めた葬儀全体の見積もりを取ってもらいましょう。
エンディングムービーを凝りたいなら映像制作会社に相談
メッセージを撮影するだけでなく、例えば自分の人生をドキュメンタリー方式でムービーにしてもらいたいなど、凝った編集を希望するなら、映像制作会社に相談するのがよいでしょう。葬儀会社が用意しているのは、簡単なムービー撮影のためのプランである可能性があるためです。とはいえ、「映像制作会社って、どこにあるんだろう」と思う人のほうが多いのではないでしょうか。インターネットを駆使して、エンディングムービーを撮影してくれる映像制作会社を探してみましょう。自分の地域で営業展開しているところに、一度相談してみるのがおすすめです。
エンディングムービーはもちろん自力でも制作できる
昔からビデオを撮るのが好きだった人や、パソコンが得意な人、あるいはパソコンが得意な人が身近にいるなら、エンディングムービーを自作することもできます。カメラを回すのが気の置けない人であるほど、リラックスできていい撮影になることでしょう。編集をすることができないなら、短いムービーを何本か撮影して、「葬儀用」「家族へのメッセージ用」などとDVDを分けておくと、のちのち便利です。家族にはムービーの内容を内緒にしておきたいという人もいるでしょう。しかし、ムービーの存在を家族の誰にも知らせなければ、葬儀で流してもらうことはできません。喪主となるであろう長子だけには打ち明けるなど、きちんと託しておきましょう。
以上、エンディングムービーについて解説しました。内容や長さによって料金はさまざまですから、まずは相談をしてみることが不可欠です。あえて相場を言うなら、短いムービーで5万円から10万円、長編であったり凝ったものにしたい場合は30万円を超えることもあります。希望を全て伝えた段階で見積もりを取ってもらい、予算とすり合わせながら話をすすめましょう。
▽当サイトではおすすめの樹木葬ランキングや自然葬や永代供養墓についても解説しています。是非ご参照ください。>>樹木葬辞典|樹木葬の総合情報サイト
あわせて読みたい
「手元供養」とは遺骨を自宅に置いて供養をすることを指し、「自宅供養」とも言うそうです。亡くなった人をいつまでも身近に感じていたいなどの理由で、近年じわじわ人気を集めてきています。大手仏具業者の調査によると「手元供養」の認知度も2011年の時点では過半数以下(45.0%)であったのに対し、2014年には過半数(53.4%)を超えたという結果も出ているそうです(※注1)。ここでは、そんな手元供養には具体的にどんな方法があるのか、またメリットなどについて紹介していきます。
お正月になると、「大般若会」と書かれたのぼりが、さまざまなお寺の門にはためき出します。「のぼりを見かけたことはあるけれど、あれはどんな行事なの?」「お寺から大般若会のお知らせが来たけれど、行かなければいけないの?」と疑問に思っている人もいることでしょう。お寺の行事である大般若会について解説します。
お彼岸にはお墓参りに行く、という人も多いでしょう。お彼岸とは古来からある日本の伝統行事の中でもいまも生活に深く根ざした仏教行事で、その中日は国民の祝日にもなっています。そんなお彼岸の正しい日程や意味について、おさらいしてみましょう。
戒名とは、本来仏門に入った証しとして、悟りを目指して修行に励み、戒律を守ることを誓うために仏様から授けてもらう仏弟子用の名前のことを指します。浄土真宗の場合、この戒名にあたる名前を「法名」と言います。一般的には戒名も法名もほとんど同じ意味とされていますが、実は少しずつ意味が異なります。ここではそんな戒名と法名の違いについて説明します。
仏教の宗派には代表的なものでも13宗派も種類があるとされています。日本に伝わるまでの長い年月のあいだに、釈尊(仏陀)の教えは弟子によってさまざまな解釈をされ、多くの経典が生まれています。その経典の解釈によって、日本ではいろいろな宗派が創出され現在に至っています。