墓じまい、そのとき遺骨はどうする?後悔しないための4つのポイント
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直葬とは?火葬場で火葬をするだけの、日本で一番シンプルな送り方|樹木葬辞典
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直葬とは、通夜式とお葬式がなく火葬だけを行う簡素な葬儀形式のことを言います。今、都市部ではおよそ2割から3割ほどの遺族が直葬を選んでいると言われています。通夜式とお葬式を行わない、というと、「それでいいのだろうか」と疑問に思う人もいるでしょう。直葬について詳しく解説します。
直葬とは、通夜やお葬式などを含めた一般的な葬儀を葬儀場などで行うことなく、火葬だけで済ませてしまうことをいいます。直葬の「直」という字を見ると、「病院や自宅から直接火葬場に遺体を運ぶこと」をイメージしてしまいますが、必ずしもそうではありません。人が亡くなると24時間は火葬ができませんが、病院の霊安室に長時間預かってもらえるケースは少なく、また安置所のない火葬場へは、火葬直前にしか連れていけません。安置室の整った火葬場などなら、病院から直接入ることも可能かもしれませんが、多くの場合はいったん葬儀社の安置室などに安置することになります。
直葬=火葬のみを行う、と聞くとずいぶん素っ気ない印象になりますが、多くの葬儀社では直葬を「火葬場でお別れの儀式をする見送り方」と捉え、「火葬式」として案内しています。主だった親族が炉の前に集まり、一人ひとりが花を手向けるなど最後のお別れをし、炉に入るまでを見送って終了です。とくに故人が大往生でたいていの知り合いが先に鬼籍(きせき)に入っている(=既に亡くなっている)ような場合は、必ずしも多くの人を呼ぶ葬儀を必要としません。さらに集まれる親戚が少ない、親族が遠方に住んでいるなど、参列者が非常に少なくなることが見込まれると、直葬を選ぶというパターンが多いようです。また、「あいさつばかりで疲れるだけの葬儀に価値を見出せない」「仏教の儀式にありがたみを感じない」といった理由で、直葬を検討する人も見受けられます。
通夜やお葬式をしないとなると葬儀代がかなり抑えられるのでは、という理由で直葬に興味を持つ人もいるでしょう。確かに、通夜からお葬式、火葬までをしっかり行うと、平均で200万円弱の費用がかかるといわれています。その一方で、火葬式の相場は15万円から20万円ほどです。およそ10分の1にまで費用が抑えられます。内訳は火葬場の使用料金のほか、病院から安置場所、安置場所から火葬場まで故人を搬送する車代、棺代、ドライアイス代などです。地域によって火葬場の使用料金が違うため、少しの変動があります。なお、遺影は別料金というところが多いため、気をつけましょう。
直葬は火葬場でお別れをするだけ、というと僧侶は呼べないと思いがちですが、直葬に来てくれるお坊さんもいます。火葬炉の前でお別れをしている間に、お経を唱えてくれるのです。決まった菩提寺がない場合でも、「お経をあげてもらわないと弔った気がしないのでは」と不安に感じる人は、葬儀社に紹介してもらうなどして僧侶にお経をあげてもらうことができます。ただし、お寺の檀家になっている場合は、少し慎重になる必要があります。菩提寺の住職に直葬であることを告げれば、「葬儀はしないのか」と問われてしまうことでしょう。宗派にもよりますが、仏式での見送りは本来、葬儀あってこそのものです。葬儀は故人が仏弟子になり、弟子としての名前(戒名)を授かる儀式が中心となるからです。そのことを踏まえ、直葬をするにあたって納得のいく理由を用意してから住職に相談するようにしましょう。「葬儀に来る人が少ないから、行わないことにする」といった理由では、儀式をしない理由にならないとする住職もいるかもしれません。もっとも、火葬場に行く前に、安置場所のある葬儀所などで簡易的な儀式を営むことは可能です。菩提寺の住職が直葬に納得しない姿勢を見せたら、火葬前にどこかで簡易的な儀式ができないか、葬儀社に相談をしてみましょう。なお、火葬だけにするにせよ、何らかの儀式を行うにせよ、お布施の目安については住職と話をしておいた方がいいでしょう。
直葬のメリットは、
が挙げられます。縁の薄い参列者に余計な気遣いをすることなく、経済的な負担も押さえられるため、心にゆとりを持って見送ることができるでしょう。ただ、メリットの裏にはデメリットもあります。社交的で、葬儀をすれば多数の人が参列すると見込まれる人を直葬で送ると、のちのち大変です。「最後に顔を見たかった」と言われたり、直葬の後に香典を持った人が弔問に訪れ、対応に追われたりする可能性があります。また、「本当に葬儀をしなくてよかったのだろうか」と思い悩む家族や親族が出てこないとも限りません。誰しもが「葬儀をする必要はない」と思えなければ、直葬を選ぶのは難しいでしょう。メリットとデメリットをよく確認して、本当に直葬にしても良いかどうか検討しましょう。
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