改葬とは?手順と手続きで起こり得るトラブル
改葬とは、今あるお墓から遺骨を別の場所へ移動させることをいいます。例えばお墓を受け継いだ長男が今住んでいる場所から遠いため、もっと近い場所にお墓を移したいといった理由などに伴い、近年では改葬を考える人が目立ち始めています。ここでは改葬の手順と手続き上のトラブル例の紹介をしていきます。
お墓はいらない?お墓を持つ意味と意義|樹木葬辞典
樹木葬辞典 > 樹木葬の豆知識 > お墓・お葬式 > お墓はいらない?お墓を持つ意味と意義
「お墓はいらない」。昨今、後継ぎのいないことを考慮し、子どもたちにお墓の管理が負担にならないように、生前にお墓を整理したり、お墓はいらないという選択をする人もが増えてきました。今後、お墓はいらなくなってしまうのか。それとも、お墓は必要なのか。ここではお墓に込められた意味を、紹介します。
お墓をとりまく環境は、年々変化しています。最近では、後継ぎのいないことを考慮したり、子どもにお墓の管理が負担にならないように、維持費のかかる継承墓ではなく一代限りの永代供養のお墓を選択する人が増えています。またそれだけでなく、生前に遠く離れた先祖のお墓を整理する墓じまいや、海洋散骨や墓石がいらない樹木葬などの方法を選択する人、そもそも遺骨すらも受け取らせない、ゼロ葬といった葬送も増えてきました。
なぜ、お墓はいらないと考える人が多くなったのでしょうか。これらの原因については、東京を中心として深刻な墓地不足によりお墓を確保することの困難さ、葬儀費用と墓地費用の問題、お寺との付き合いが希薄化したことによる檀家制度の崩壊、核家族化により墓守がいないことなどが挙げられます。しかし、これらの理由によって「お墓はいらない」といった考えになってしまって良いのでしょうか。
お墓とは、故人の遺骨を納めて供養するための場所です。一般的にお墓を建てる人が多い中で、法律にはどのように書いてあるのでしょうか。お墓に関する法律としては、『墓地、埋葬等に関する法律』(昭和二十三年五月三十一日法律第四十八号最終改正:平成二三年一二月一四日法律第一二二号)(注2)という国の法律がありますが、この法律には「お墓を建てなくてはならない」とは書いてありません。そのため、法律上はお墓はいらないままで、遺骨はずっと自宅で安置しつづけたとしても問題はないのです。
お墓の文化は縄文時代から始まります。身分の高い王族や皇族が亡くなると、古墳と呼ばれる立派なお墓が建てられてきました。しかしそれはあくまで身分の高い王族のためのもので、一般庶民にもお墓を建てるようになるまでにはずいぶんと後になってからといわれています。歴史を振り変えってみたら、庶民にお墓はいらないと考ることも一理あるかもしれませんね。
江戸時代に誕生したお墓は個人墓や夫婦墓が主流だったそうです。庶民もお墓を建立するという行為は、宗教的な観点で寺院からの指導があったといった説や、死者を葬った場所を明確にするために石を設置したのではないかという説などさまざまないわれがあるようです。
しかし現在のような「○○家先祖代々の墓」のような家墓の形になったのは、明治維新以降で、高度経済成長期以降に全国的に普及したようです。それに伴い、昭和二十三年「墓地、埋葬に関する法律」ができ、具体的に法律で埋葬の方法などが定められるようになり、現在に至っているようです。
それでは、お墓が持つ本来の意味や意義について考えてみましょう。
まず、最も重要な意味に「遺骨を埋葬する場」としての役割があげられます。そしてもうひとつは、故人を偲び、先祖を祀るという「祈りの場」でもあります。少子高齢化、核家族化が急速に進み、従来どおりの墓の祭祀を家族が担い続けていける時代ではなくなった今の日本ですが、お墓とは自分やその家族、先祖が生きてきたことの物理的な証、シンボルといった役割もあるのです。
また、お墓は遺骨を埋葬する前に魂入れの儀式を行います。魂入れの儀式をすることでお墓には亡くなった人の魂が宿ります。そのお墓の前で手をあわせ、故人を偲び心の中で会話することで、残された人の心のよりどころともなるのです。お墓には、遺骨の埋葬場所としての役割だけでなく、残された人の生きる原動力としての意味も担っているのです。
お墓はいらないと考えている人は、本当に必要がないのかをよく考えてみてください。昨今では墓石を建立する従来型の「家墓」のスタイルではなく、継承者がいなくてもお寺などに遺骨を供養しつづけてもらう永代供養の樹木葬など、新しいお墓のスタイルも誕生しており、費用面やお墓管理の負担面について軽減できる葬送が行える方法が増えています。特に樹木葬の場合、墓石の代わりに樹木を墓標として使用するため、墓石代がかからないため、費用相場はおよそ50万~80万円ほど。お墓はいらないと考える要因となっていた費用面についての負担を大幅に減らすことが可能です。また樹木葬の場合はほとんどが継承者不要の永代供養となっています。33年~50年間は個別に遺骨を埋葬しておけば、残された人たちが供養を行い、家族にとっても安らぎの場所とすることができます。期限を過ぎた後はお寺が永代にわたり供養を行うため、子どもの代にお墓の管理や管理費の負担をさせることはありません。
ただし、新しいお墓(埋葬)のスタイルの選択肢が増えた半面、本当にご自身の考えや希望に叶った埋葬方式であるか吟味して決めていく必要があります。例えば、いきなり樹林葬のなかでもネームプレートもなにもない合祀墓に遺骨を納骨してしまい、お参りをする際どこに向かって拝んだらいいのかわからず遺族が後悔したり、遺骨を全て故人の意思で海に散骨したのはいいが、拝む対象がなくて遺族が寂しい思いをしたという話もよく聞きます。
お墓とは、遺骨を埋葬する場であると共に、残された遺族の祈りの場でもあります。これからのお墓選びは、沢山ある埋葬スタイルの中から、ご自分と家族とがよく話し合った上でベストな選択をしていく必要があるともいえるでしょう。
家族墓から個人墓に急速に変化しつつある今の日本のお墓事情ですが、お墓参りをすれば、家族や親戚が集い、再会する機会も生まれます。お墓があるからこそ、家族や親戚が集まる場所が担保できるのです。家族や先祖とのつながりを再確認できる場であるお墓をいらないとはいわず、一度、本当にいらないものなのか、考えてみてはいかがでしょうか。
改葬とは、今あるお墓から遺骨を別の場所へ移動させることをいいます。例えばお墓を受け継いだ長男が今住んでいる場所から遠いため、もっと近い場所にお墓を移したいといった理由などに伴い、近年では改葬を考える人が目立ち始めています。ここでは改葬の手順と手続き上のトラブル例の紹介をしていきます。
後継者がいないために先祖代々のお墓を更地にし、管理者へ墓地を返還することが「墓じまい」と呼ばれるようになりました。今あるお墓を無縁墓化させないためには、これから家族の形がどうなっていくのかを正確に予想し、早めに決断をすることが大切です。墓じまいで後悔しないためにはどうすれば良いか、そのポイントをお知らせします。
合祀墓(ごうしばか)とは、一つの場所に複数の人の遺骨を一緒にして供養を行うお墓を指します。合葬墓(がっそうぼ)、合同墓などといった呼ばれ方をされることもあります。
寺院墓地と民営墓地の違いをご存じでしょうか。「寺院墓地はお寺が経営していて、民営墓地は民間業者がやっている?」と思いがちですが、民営墓地の広告をよく見てみると、「経営主体 ●●寺」などと書かれている例がよく見受けられます。寺院墓地と民営墓地の違いや、それぞれのメリット、デメリットを解説します。
一般的なお墓の他に、永代供養墓や樹木葬、納骨堂、散骨など、遺骨を供養する方法は多種多様になりました。なかでも最近注目されている樹木葬の墓地にお墓参りをする場合、一般的なお墓へのお墓参りとは、どう違うのでしょうか。樹木葬のお墓参りにおけるマナーや注意点をご紹介します。
第1位
第2位
第3位
第4位
第5位