樹木葬に納骨するまでの流れ、納骨のタイミング
樹木葬は、最近話題になっている比較的新しいお墓の種類です。しかしどこでもお骨を埋葬して良いのではなく、きちんと許可を得た土地にのみ埋葬することが出来ます。自然が好きな方に人気の供養の形です。この樹木葬の納骨するまでの流れを見ていきましょう。
樹木葬には合葬墓と個人墓の2種類がある|樹木葬辞典
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墓石のかわりに、樹木を墓標として立てる樹木葬は、新しいお墓のスタイルとして人気を呼んでいます。この樹木葬には、合葬墓と個人墓との2種類があることをご存じでしょうか。それぞれの特徴とメリット、共通のデメリットを紹介します。
1999年、岩手のお寺である知勝院が日本で初めて樹木葬を行ってから、およそ20年が過ぎました。今、樹木葬は供養の方法として一躍注目を浴びています。人気のポイントは、その自然志向にあります。墓石ではなく樹木の下に眠るのが樹木葬なので、霊園全体が自然あふれる景色に包まれます。四季折々の草木が霊園内をにぎわせ、明るい雰囲気が感じられるのです。薄暗いお墓のイメージを払しょくすることから、樹木葬は一気に支持を集めるようになりました。2006年には横浜の市営墓地、メモリアルグリーンに公営初の樹木葬墓地が作られ、2012年には、都営霊園として初めて小平霊園に樹林墓地が設けられました。いずれも人気で、メモリアルグリーンはひとまず募集を終え、小平霊園の樹林墓地は毎年かなりの抽選倍率を誇っています。
樹木葬の特徴として、「安い」「みんなと一緒に眠れる」というイメージを持っている人もいるかと思います。樹林墓地には合葬墓と個人墓という2つのタイプがあり、いずれのイメージも、合葬墓に当てはまるものです。個人墓のほうも、墓石を使った一般的なお墓よりは価格が安い傾向がありますが、合葬墓とはまた価格帯が違います。樹木葬における合葬墓とは、一本の大樹を墓標とし、そのまわりにたくさんの遺骨が埋葬されるものです。一方、樹木葬における個人墓とは、一人、または夫婦など一家族につき一本の木を墓標とし、個別にお参りできる敷地が設けられているものです。一本の木をみんなで共通の墓標として使う場合でも、お参りできるスペースが個別に設けられていれば個人墓と呼ぶ場合もあります。
樹木葬の合葬墓のメリットは、主に2つです。第一のメリットは、先述した通り、価格が安いことです。一本の木の下にたくさんの遺骨を埋葬するということは、一人分のスペースはごくわずかで済むため、価格が安くなります。相場は15万円から30万円ほどですが、3万円というところもあります。相場よりかなり安価な場合は、樹木をモニュメントとしながらも、土中に直接ではなく供養塔の中へ納骨する形式かもしれません。この場合、遺骨が土に還らないこともあるため、より自然に見送られたい人は注意が必要です。第2のメリットは、継承者が不要なことです。樹木葬に限らず、合葬墓という形式は、基本的にのちの管理料が発生しないのが特徴です。墓地の管理や供養は霊園の管理者が行ってくれるため、墓地を買っても継承してくれる人がいない、子どもには継承させられないという人に最適といえるでしょう。
樹木葬の個人墓のメリットは、主に2つです。第一のメリットは、霊園にもよりますが、自分の好みの樹木を植えられることです。特別な一本を選んで、自分だけの樹木にできるのはステキなことではないでしょうか。その木が成長を見せるたびに、遺族の心も癒されていきます。第2のメリットは、継承が可能なことです。個別のスペースがあれば、夫婦単位、家族単位での埋葬も難しくありません。霊園の方針やスペースの大きさにもよりますが、「樹木葬を希望しているけれど、継承もしたい」と悩む人には最適です。価格帯は70万円から100万円ほどが相場で、墓石を使った一般的なお墓の相場が250万円ほどであることを考えれば、ぐっと安値であるといえます。
樹木葬の合葬墓と個人墓、どちらにも共通のデメリットが2つあります。1つめは、アクセスが悪くなりがちだということです。とくに都心の人にとっては、樹木葬墓地を設けているような自然あふれる霊園は、どこも遠方に感じられるかもしれません。2つめは、基本的に自然に還る形式のため、改葬ができないことです。改葬とはお墓の引っ越しのことで、遺骨が骨壺に入っていれば、あとでお墓を移動することが可能です。しかし、樹木葬の多くは土の中へじかに遺骨を納めます。あとで改葬しようと思っても、遺骨を全て土中から取り除くことはほぼ不可能といえるでしょう。
以上、樹木葬の合葬墓と個人墓について、その違いやメリット、デメリットを解説しました。ひと口に樹木葬といっても、このように形式はそれぞれ違います。自分の思い描いているものに当てはまるかどうか、きちんと見学をしてから契約を決めましょう。
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